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魔法少女計画
【注意事項】時系列とか、どこの物語の世界とか、細かい事は気にしてはいけません。
みんな、聞いてくれ!
いま僕たちの世界、マジック・エイフ・ワールド(長いので以後MEW)は大変な事になっているんだ!
ワイルフという悪い奴らが現れて、僕たちの姫さまは捕まってしまったんだ!
優しい人々も、ワイルフによって怪物にされてしまっている!
この危機を乗り越えられるのはただ一人!
君たち、魔法少女だけなんだ!
お願いだ、僕たちエイフ・フェアリー(妖精?)と共に、ワイルフと戦ってくれ!
僕たちの世界の命運は君たちにかかっているんだ!
ケース1:闇月の場合
「そこの猫耳の君!
いま話した通りだ、僕と一緒に魔法少女になって、戦ってくれないか!
僕たちの世界の命運は君に……ヘブッ!?」
なんか悪魔の使い魔みたいなのが現れたのでとりあえずナイフを刺しておいた。
「ていうか何なのさぁこれはぁ?
魔法少女ぉ?
頭ボケてんのぉ、それとも末期って奴かなぁ?」
ぴくぴくとしながら、その変な生き物は抗議の声を上げようとする。
ように見えたのでもう1回刺しておいた。
動かなくなったようだ。
「ったくさぁ。
あたしはいばりんぼ上司のせいでぇ。
毎日忙しいんだからねぇ。
余所の世界とか知らないってのぉ。」
変な生物をゴミ箱に捨てて、謡さんに今日の収穫を持っていく事にした。
ケース2:古都の場合
「そこの不愛想な君!
いま話した通りだ、僕と一緒に魔法少女になって、戦ってくれないか!
僕たちの世界の命運は君にかかっているんだ!」
「……ふむ。」
その生物は宙に浮かび、全体的に白い姿をしていた。
カーバンクル、あたりに近い?あれ回復して来るのが地味に鬱陶しいんですよね。
「やつらワイルフは君たちの世界にもきっと現れる!
君の大事な人たちにもきっと被害が及ぶ!
そんなとき大事な人たちを守る事の出来る力を、君ならば!」
何やら意味の分からない事を言っているが、要するに面倒事らしい。
こんな事を刹那さんが聞いたら私の仕事がまた無駄に増えるに違いない。
となると答えは一つ。
「だからこそ、魔法少女の力を……ィアッ!?」
レーザーで焼いてなかった事にしておこう。
「そもそも少女というような年齢でもありませんので。
魔法少女とやらが何なのか知りませんが、魔法使いの亜種でしょうか?」
そんなことより仕事、仕事。
ケース3:三幼女(セレリア、エキドナ、イビレア)の場合
「そこの幼き君たち!
いま話した通りだ、僕と一緒に魔法少女になって、戦ってくれないか!
僕たちの世界の命運は君たちにかかっ……ぅあぷっ!?」
「何これ?こんな生物見たことないわ。」
「あ、ずるいわよエキドナ!
私にも触らせてよ!」
「わ、私も、触りたい……」
突然現れた謎の生物。
余所の世界?なんだかよく分からないけど、スーパーな感じだわ!
「で、余所の世界が何なの?」
「い、いま話したばっかり……
と、とにかくやつらワイルフは君たちの世界にもきっと現れる!
君の大事な人たちにもきっと被害が及ぶ!
そんなとき大事な人たちを守る事の出来る力を、君たちならば!」
「大事な、人たち……」
「もしかして私達、もっと強くなれる……?」
おぉ、今度こそ上手くいきそうだ。
ようやく初の魔法少女が……
「ギアアアアアアアアアアアッッッ!!」
なんか焼かれてる。
「あ、お姉ちゃんの警備システムが!?」
「てことはもしかして、悪い奴だったの!?」
「ひぃ。こ、怖い……」
「大丈夫、大丈夫。
こんな小さいの、私達の敵じゃないから!
さぁ行くわよ、クリムゾン!」
全然弱かった。
結局、なんだったんだろう?
ケース4:刹那の場合
「そ、そこの幼女な君!
いま話した通りだ、僕と一緒に魔法少女になって、戦ってくれないか!
僕たちの世界の命運は君にかかっているんだ!」
「刹那は幼女じゃなくて刹那だぞ。」
「そ、そうか。
では刹那君、僕と契約してワイルフと戦って欲しい!」
「悪い奴なのか?」
「そ、そうだ、悪い奴なんだ!
あいつらは僕たちの姫さまを攫って、
それに姫さまの力がなければ僕たちの国は滅びてしまうんだ!」
「よく分からないが、そうなのか。」
こ、今度こそ上手く行きそう?
「よし分かった。悪い奴はどこにいるんだ?」
「あぁ、協力してくれるんだね!
ではその前に僕と契約して魔法少女に……」
「刹那は魔法は使えないから、それは要らないぞ。
それより悪い奴は……」
「だ、駄目だ!?
まずは魔法少女になる事が大事なんだ!」
「むむむ……?」
そうだ。
魔法少女になってくれないと意味が……
……あれ?何か間違ってる?
「むむむ、むむ………あー。」
……あれ、なんか気配が?
「……あー、そういう事か。
まったくあいつの悪戯にも困ったものだなぁ。」
……っ!?
なんかまずい、なんかまずい。
刹那と名乗った少女は近づいてくる。
いやまぁ協力してくれるんだから、当然、なの、だが?
だが駄目だ、逃げろ。
何かやばいものが、そこにいる!
僕はその場から逃げ出した。
ケース5:心の場合
「そ、そこの頭の悪そうな君!
いま話した通りだ、僕と一緒に魔法少女になって、戦ってくれないか!
僕たちの世界の命運は君にかかっているんだ!」
「頭の悪そうなは余計ですっ!
で、でもいたんだ。本当にいたんだ魔法少女。」
お、今度は興味津々っぽい。
「分かりましたっ。
私、魔法少女になります!」
「それは良かった!
さぁ、僕と契約して魔法少女に……」
「それで、魔法のステッキは?衣装は?」
「……え、ステッキ?衣装?」
「え、なに言ってんの?
魔法少女には魔法のステッキと、
あとフリフリの衣装と、変身する時の呪文と……」
なに言ってんだこの娘?
「い、いや、そういうのは別にないけど、
ただ契約の呪文を一緒に唱えて……」
「えぇ!?
魔法少女なのに、魔法のステッキも、フリフリの衣装も、呪文もないのー!?
がっくし。」
よく分からないが、がっかりしている。
これは嘘でもあるって言った方がいいのかな?
契約さえしてしまえば、後はどうにでもなるし。
「い、いや、そ、そうだ!
姫さまならきっとそういうものも作ってくださる!
さぁ、だから僕と契約して魔法少女に……」
「……ほんとかなぁ?」
「ほ、ほんとだとも!
さぁ、僕と契約してまほ……ぅげあぁぁぶぅぅああぁぁっっ!!!」
とつてもない衝撃が、僕を襲う。
け、剣?それも、大剣?
ま、待って、僕の小さな身体にこんなぶっとい剣で貫くような外道。
いったい、どこ、に……?
「妙なものと会話をするな。」
「あ、せー君。」
ひぃ!?
な、なんかやばい、こいつはやばいぞ!?
「あぁ。何かと思えば夢虫じゃないですか。」
「夢虫?」
「なんだそれは?
説明しろ。」
アートさんが説明してくれる。
「物語の断片……じゃあ分かりずらいですかね。
まぁ貴方達の世界以外にも、いろんな世界がある訳ですが。
その世界と世界の間の歪でたまに発生する存在。
それをまぁ、私達からすると虫けらみたいなものなので遊ぶ者が夢虫って名前をつけたんですが。」
「え、そうなんですか?
でも魔法少女って言ってたけど。」
「あぁ、そいつらはいろんな物語の設定を持ってるんですよ。
まぁ没になった物語の、ですけどね。
基本は調停者が掃除してる筈なんですが、遊ぶ者がいくつか持ち出してばら撒いた、かな?」
「要するに害虫か。」
「まぁ、そういう事です。」
せー君が風の魔法で跡形もなく切り裂いた。
ちょっとかわいそう。
「なーんだ、じゃあやっぱり魔法少女にはなれないんだ。
がっくし。」
「何かは知らないが、また漫画の話か?
程々にしておけ。」
「はーい……」
おまけ:アリンの場合
「あれ、私のところには来てくれないの?
やりたかったのに。」
「年齢制限では?」
「結局、魔法少女ってなんだ?」
「詐欺セールスですね。
次に見かけたら撃ち落とす事をお勧めします。」
「分かった。
全部ていていするぞ。」
「うぅ、夢がない〜〜」
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