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バルドフォースエグゼをプレイ

久々にジャンル的にはギャルゲーに位置されてしまうであろうゲームを購入してみました。
私自身も昔はもっとゲームをしていたんですけど最近では廃れてきたのであまりやってません。(あくまで廃れているいるのは私自身であり今現在のゲーム文化を貶しているのではありません。)
といっても私は見るアニメがギャルゲー的なものが多い割にそれ系のゲームを買った試しはあまりなかったりします。別に抵抗があるとかじゃなくて一般的な萌えのみの作品を嫌っている傾向が私自身にあるもので。最初にD.C.なんぞを買ったのが悪影響だったかもしれません。
最近ではシナリオ、演出的に優れている上でその上で世間で言う萌え的キャラが居るという形式が多いので個人的にはそういったものを気に入ってます。まぁそんな事は今後考えるとして話が逸れすぎました。

で、今回私の気まぐれでゲームを一本購入。最近ロボット系を結構気に入ってるような気もします。コードギアスとかデモンベインとかも好きだし。コードギアスはナイトメアがメインじゃないしデモンベインは一応ギャルゲーである訳だけど。でこの作品も電子世界とはいえシュミクラムと呼ばれるロボットを操作してアクション部分とノベル部分に判れています。この手の世界観は私やマニア、オタク系の人には有り触れたものだろうけど初めてそういう世界観に触れる人ってどう思うのだろうとちょっと思ってみなかったり。
また話が逸れそうなので簡単なあらすじを。

其処は近未来的なネット世界。そこで草原の狼(ステッペンウルフ)というハッカー集団の一員、相馬透は戦闘用ツール、シュミクラムを扱うハッカーとしてスラムで暮らしてきた。
リーダーで親友である優哉、幼馴染の月菜、悪友のあきら、顔も声も不明の凄腕バチェラと共にハッカー仲間の仲でも有名な集団となっていた。だがだんだんレベルの高いハッキングを行っていく事に対し、優哉は危険性を感じ草原の狼を抜けると言い出す。ならば草原の狼も解散という事になって最後の祝賀会として国連軍治安維持局、通称FLAKへとバチェラ抜きで挑む事に。
だがハッキングの際に不慮の事態により親友の優哉は軍のシュミクラムによって殺されてしまい草原の狼のメンバーも捕まってしまう。透はひょんな事からそのFLAKからの誘いが来て親友の仇をとる為にFLAKへと入隊するのだが・・・。

最初は優哉の仇討ちの為にFLAKへ入った透ですがシナリオが続くごとにFLAKや民間警備会社のVSS、テロリスト集団の飛刀などが出てきてだんだんと話が膨らんでいく王道的なシナリオですが、このゲームでは各ヒロインのシナリオごとに殆ど攻略順が決まっていて段々と話の全容が見ていくというスタイルをとっている訳です。
そのシナリオ部分とは別にシュミクラムを扱うアクション部分、ようはロボットバトルな訳ですがこれもそう難しくない操作でクリアできるものかと思います。私自身はあまりアクションは得意じゃないですが難易度NORMALで挑んでも慣れれば十分クリアできる範囲かなと思ったので。
最悪でもVERY EASYまで難易度が有るので苦手な人でもなんとかクリアできるかなと。得意な人でもクリア後に地獄モードとかあるのでアクションが得意な人でも長く楽しめるかと思います。
アクションは武器の組み合わせ次第でコンボとかも多数決められます。私は出来ませんけど。(笑)
で肝心のシナリオ部分。まぁちょっと誤字とか矛盾とかがない訳でもないけどなかなか良く練られていますね。というのもあるシナリオで起こったイベントが別のシナリオではこういう風に動くのかとか、こういう事だったのかとフムと頷かされます。
シナリオごとに別の視点、組織でものを見るようになるので同じようなストーリー展開を何度もやるという事態も少ないです。最初はFLAKの軍人さんしか攻略出来ませんが段々と視点が広がっていく様は面白いです。
ただし最初の方はちょっと恋愛物が好かない人は疲れるかもしれません。しかし先へ進めば進む程、終盤では燃える展開が待っているんでその為の溜めとでも思って頂ければいいかなと。恋愛描写は全体的にちょっと適当かもしれませんね。
キャラ的にも個人的はなかなか魅力的なキャラが揃っていますね。女性キャラばかりでなく渋いおっさんキャラやいかす男キャラも居ますんで。1シナリオも精々3、4時間程で終了するのでちょっと最近熱い展開を見てないな〜って人には割とお勧めだと思います。
システム面でもシナリオチャートとか有って迷いにくい構造ですしまたPC版とPS版との声優を選択する事も出来ます。これで声萌えの人も安心。
ただバッドエンドは結構容赦ないな〜って思うような展開もありますね。寧ろハッピーエンドより良く作られてるんじゃないかなって思うものも。

ヒロインは全部で6人。合計して18〜22時間程度ですかね。アクション部分が苦手な人にはもう少しかかるかも。
以降は各シナリオの感想になります。ネタバレ部分かなと思う部分は反転で伏せてますけどやってみようかな〜って思った人は見ない方がいいかなと思います。



瀬川 みのり ルート

この作品の世界観を主に説明するようなシナリオ。最初に攻略推奨です。
誰にって勿論、プレイヤーにですが。まぁ仇討ちの為にFLAKに入った透ですがそのFLAKと他の組織との間にもいろいろと面倒なゴタゴタがあるとかそんな基本設定を知る為のシナリオといっても過言ではないですね。
で、ヒロインのみのりは眼鏡の巨乳キャラとでもいっておきます。彼女は透の所属する第1小隊のオペレーターです。まぁ第1小隊ってのはいろいろを訳有りの人達が多く透に近いような境遇の人も沢山いるところなんですね。
みのりは所謂面倒見のいいタイプかと思うのですが彼女とのルートは特に突発する事もないってのが個人的印象です。このシナリオではまだまだ全般の話は見えて来ず、淡々と物語が進行していきます。
アクション部分もこのシナリオでは優しいです。まずは慣れてしまいましょう。

紫藤 彩音 ルート

2番目に攻略する事になるシナリオ。このシナリオでは主人公の入隊目的である親友の仇が判明します。
ヒロインの彩音はいわゆるクール系のキャラで第1小隊のエース的存在なのですが実力もある分、問題行動も多いキャラです。それにはテロリストを憎んでいるという節があり積極的にテロリスト集団、飛刀との戦いに挑んで来ます。
彩音は飛刀のナンバー2、ゲンハに弟を殺されたという過去がある為、仇討ちに燃えています。おまけにゲンハは外道を地でいくような性格であるから余計に。その為に軍から情報をテロリストに売るような行為までしており罪悪感を抑えつつも手段を選べない状況にあります。同じ仇討ちに燃えるという事で透にとっても共感を得ているのは自然な流れといえるでしょう。
このシナリオのラスボスは予想通りの展開。バッドエンドは救いがありませんので注意。(このシナリオに限らずバッドは殆どそんな感じ。それがイイって人も多いとは思いますが)
ヒロインの中では2、3番目に好きかなってキャラです。このシナリオでは有りませんが彩音は最初のうちはクールで近寄りがたい印象ですが話しが進むごとに意外とお茶目な部分もあるってのが判ります。
最初の二人までのシナリオはまだFLAK内だけの話だけであり、規模としては其処まで大きく感じられないかと思います。話として面白くなってくるのは次辺りからかなと思います。

笹桐 月菜 ルート

民間警備会社、VSSに幼馴染の月菜と共に何故か推薦され入隊するシナリオ。このシナリオでは新たに脳内チップと呼ばれる話が出てきます。
月菜は主人公の幼馴染という事で月菜相手に恋愛感情など抱くものかというお約束展開から意外に早めに恋愛対象になっていきます。
今まではFLAKからの視点でしたが今回はFLAKよりも立場が上であるっぽいVSSから見ている事で今までとは違うものが見えてきます。
実はVSSは脳内チップによって民間の脳の動きを支配する一端を担っており、此処で前回までは悪役でしかなかったテロリストの主張が正しい事は判明する訳です。此処で真の黒幕はVSSの社長、橘玲佳。もっといえばこういう事を企んでいる国家機関って事になってしまう訳です。
元々透はVSSを嫌っていた訳ですが月菜を操られ更に透まで洗脳されてしまい淡々とした台詞しか喋らない部分はなんともいえないものです。
最終的にはVSSは潰れる訳ですが月菜は洗脳の影響でネット世界に入れなくなってしまうハンデを抱えてしまいます。そしてこれはどのシナリオでも起こってる事なんですよね。この作品内ではどのシナリオでも月菜は橘社長の手駒にされている訳であって・・・。
第一小隊の面子が出てこないので少しキャラ的に寂しかったです。月菜はキャラ的には口煩いけど世話を焼く幼馴染と必ずギャルゲーには一人はいそうなキャラなんですけどね。その想いを利用されてしまうとは不幸としかいえませんね。
この辺りから透の過去についての描写が少しずつ膨れ上がってきます。
また此処からアクションパートの難易度が上がってきます。

リャン ルート

透に彩音が流している情報を種にスパイ疑惑がかかってしまった為、テロリストの飛刀に入るシナリオ。
リャンはその飛刀の一員です。幼い頃から飛刀のリーダー、クーウォンに拾われた為、クーウォンの事を兄貴、父のような目で見ています。
リャンは打ち解けやすい性格をしていますが透がクーウォンの悪口をいいまくった為、最初は嫌われます。ですが飛刀内でもとびっきりの困り者ゲンハをシュミクラムで負かした事から飛刀内でも慕われリャンも段々と惹かれていきます。
これまで敵としての飛刀ですが此処に来てテロリスト側の事情、貧困状況がはっきりしてきます。更に元草原の狼のあきらも此処に所属してますしね。
そして印象的なのは此処までは外道でしかなかったゲンハがリャンの事を少なからず心配する描写だあった事ですね。ゲンハやリャン、透の謎の記憶の話も垣間見えて来ます。
此処ではクーウォンがかっこいいですね。暑苦しいような感じがいいです。ただこのシナリオでは今まで味方だった第一小隊のカイラ、洋介、そして月菜に至っては洗脳されたまま透は気付きもせずに倒してしまい、物凄くやるせない感じです。そのせいかリャンの印象がこのシナリオではちょっと薄かったですね。でもリャンは最終シナリオでも関わってくるからいいのかな?
にしても第一小隊長の八木澤隊長がクーウォンと知り合いだったとは。予想して然るべきですが最後の戦いはかっこええと思えます。この人普段はやる気なさげで何を考えてるか判らない狸親父なんですがやっぱり年の功とでもいうものか。彼には彼の苦悩があったのでしょう。
このシナリオではクーウォンまで死んでしまいVSSも健在である為、ハッピーエンドって感じはしないですね。全シナリオ中一番不幸なエンドじゃないでしょうか。

此処から先は存在自体がネタバレなので全部伏字で。

朝倉 ひかる(バチェラ) ルート

草原の狼の仲間でありながら顔も知らない天才ハッカー、バチェラのシナリオ。その正体は小生意気でボーイッシュな美少女、朝倉ひかる。
バチェラという名前はハンドル名で名前も経歴もでっち上げたもの。一人でスラムに住んでおり猫や自分のAIベオウルフが家族という孤独な少女です。バチェラはしょっちゅう各シナリオで透にもちょっかいを仕掛けてきました。軍やVSSにまで仕掛けてくる位です。でもそれは自分と話が合う友達が欲しかっただけというだけの話でした。
この話ではひかる(この際本名で呼びます)も謎の記憶の登場人物である事や最終シナリオでキーとなるリバイアサンについての片鱗が見えてきます。この話でもゲンハが印象的です。ひかるは言語と論理で思考、記憶する左脳が優れておりゲンハは感じたまま、所謂五感、直感を司る右脳が優れている。
他シナリオでは得意気だったひかるもゲンハ相手には相性最悪って訳ですね。
草原の狼の事とか自分の事とか本心が滲み出てきたひかるはもう可愛いです。恋愛描写は相変わらずこの作品薄いんですが。
というかひかるの場合は話しに流されてヒロインやっているんじゃなくVSSに居場所を突き止められてピンチの状態からでもVSS構造体から橘社長の企みを知り、一人でそれを全部台無しにしてしまったりとかしてしまう所が凄いですね。それでも情緒不安定な訳ではありますけど。
それとは別に橘社長を撃ったクーウォンはどんな心境だったのか。このシナリオでその辺もぼかされますけど全シナリオ通して大人の葛藤とかももっと書いてくれれば自分の中で凄い名作になったんですけどね。
バッドエンドではうわーーって思ってしまいました。ゲンハの話が理解出来るせいで余計。
グッドエンドでは軍服姿が可愛かったです。もう愛しい・・・おっと。
えぇ、一番好きですが何か。最初の帽子がとれて金髪ロングが出てきたところでもう惹かれてましたが何か。
ラスボスのひかるがなかなか攻撃当たらなくて面倒でした。愛しいからこそ全力で倒しますよ私は。
このエンドはかなり救いがある方ですよね、皆生きてるしVSSも壊滅したし。ノーマルエンドは生きてるのか?

水坂 憐(電子体幽霊) ルート

冒頭からちょいちょい出てきたけど謎の存在であった電子体幽霊、水坂憐のシナリオにして全ての謎がとき明かされるシナリオ。
まぁプレイヤーにはこの娘が透の妹って事位はもう判ってるんでしょうけど。
て事で全てのパーツが重なり合っていくシナリオにしてもっとも燃えるシナリオである事は間違いないです。憐が捕まって透の洗脳が反転して解け、挿入歌が流れてくる場面は私でなくても来たーってところでしょうし。其処から第一小隊の面子が次々に立ち向かっていく。王道ですが王道だからこそいいものです。
ただこの場面は憐シナリオの半分位の所なんですよね。この後第一小隊はリバイアサンに取り込まれてしまい皆全滅・・・。リャンシナリオがあったからあれだけどやっぱり少しショックでした。
其処から先は飛刀側から謎の記憶の研究所へと話が移り、メインにはバチェラ、リャンと共に研究所に。前半はみのりと彩音、第一小隊。後半にリャンとバチェラ、飛刀とまさに最終シナリオらしく場面が展開していきます。でもそのせいかな、メインの筈の憐が全体的に薄くなってしまったんですよね個人的には。にしてもその中でも洗脳されている月菜はもう・・・。
憐が既に死んでいる事が発覚してリバイアサンが暴走。皆リバイアサンに取り込まれてしまう。最後で月菜は自分の意識で透を助けたのだろうか。橘社長のせいじゃなさそうですしね。
其処で見たのはネット世界内で死んだ人達も生きている世界。まさに夢世界。此処でずっと暮らしていくのもそれはそれでいいかもしれない。個人的にはそれでもいいんじゃないかなって少し思うんですけどね。橘社長もいってましたが実世界に何の未練があるのか、どうせ大切な人達は皆此処にいるというのにってね。
最後のゲンハとの決戦に何ともいえない気持ちになったのは私だけではない筈。ゲンハは右脳を弄られて狂気の世界にずっと住んでいたのだ。俺を止められるのはお前しかいねぇ!って・・・。感慨深かったですね。
こんな時でも憐の事を考えてくれたバチェラはやっぱりいい娘です。憐シナリオ全体でもセカンドヒロイン位の位置に居たと思うのですが如何でしょうか?
憐も透や友達の為にリバイアサンを倒してと悲願するなど切ない場面も多いのですが他のキャラの印象が強すぎたかなぁ・・・。
ラスボスのリバイアサンに何度もやられました。一撃死って鬼ですか。しかもエンドが3つあるから3回も倒さなくちゃならないので私的には大変でした。ノベルゲー主体の人には難しいかも。
エンディングは永遠か憐かな。融合は消えてしまう訳ですし。でも永遠って実は物凄く恐ろしいような気もしますけどね。どちらにせよ最後はあっさりしてました。

総評

音楽は普通ですかね。特に特別惹かれたって程でもないかなって感じ。でもシナリオボスの音楽が結構好きかも。
CGはPS版ではみのり12枚、彩音15枚、月菜15枚、リャン18枚、バチェラ18枚、電子体幽霊16枚だったかと思います。立ち絵に一部違和感があった気もしますけど。CGはなかなかいい感じ。
シュミクラムのCGとかもニトロに比べるとアレだけど十分かっこいいと思います。まぁCGは結構多い・・・のか?
あまりギャルゲーとかやらないので憶測ですけど。
どうせ2000円で買ったので十分お釣りが来る出来だったと思います。ちなみに個人的キャラ好き嫌いはこんなんになりました。

バチェラ>ゲンハ>八木澤隊長≧彩音>月菜=リャン≧透≧クーウォン≧電子体幽霊>あきら≧洋介=カイラ>橘社長≧みのり>優哉>>権堂長官

うん、我ながら凄いランク付けだな。みのり済まん悪気はないんだ、ただ他のキャラが魅力的過ぎるだけなんだ。
ゲンハと長官は同じ外道でも格が違いますからね。まぁようするにバチェラ大好きってことで。
シナリオ的にはこんな感じ。エンディングは数が多いんで省きます。

電子体幽霊>バチェラ=月菜=リャン≧彩音>みのり

個人的にはみのりシナリオと最終シナリオ以外は大体均等です。
最終シナリオはやはりプレイヤーにとって今までの展開が生きてきて感慨深いものなので。

てな訳でバチェラシナリオと最終シナリオもう1回やってきます。地獄モードは私にはクリア出来そうもないです。一応挑戦は続けますけどね。
まぁ王道好きで燃え好きな人には十分買いだと思いますよ。
PC版はゲンハの陵辱シーンが多く含まれるという話なのでそういうのが嫌いな人はPS版を推奨。声優も選択できますしね。
中古なら2000ちょっと位で買えると思うんで。



此処まで隠蔽する必要もなかったような。(どうせバレバレ) まぁいいか。