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Rewriteのプレイ感想

ゲームレビュー

クリアしてから3週間位は経過したけど今更ながらプレイ感想です。
とは言え今回はプレイ中にブログ内で結構書きたいように書いたし、結構いろんな方面で感想も見てきたしで、若干切り口変えて考察っぽくいこうか。
まぁ考察とは名ばかりのgdgd書きになりそうだが。
大体の考察は他のブログさんや2ch等で語られてると思うので出来るだけ別方面で行きたいけど多分無理。
今作は世界観が前面に出ているため、やはりキャラ別感想よりルート別感想の方が書きやすそうなんでルート別感想です。
ちなみに私の実際のプレイ順は、ちはや⇒ルチア⇒小鳥⇒静流⇒朱音⇒Moon⇒Terra で進めました。
プレイヤーが何を視点にプレイしてるかにもよるけど私にとってはなかなかベターな順番だったと思う。
所謂ベッタベタなギャルゲ展開を期待してる人には向かないし、単に泣きたい、感動したいって人も多分向かない。というかKeyがどうのこうのって人が一番向かない気もするけど。
この先オールクリアした事前提のネタバレ!!









小鳥ルート

ファーストヒロインとして位置付けられている小鳥。PVBではそんな事が書いてあったけどファーストヒロインって最初に攻略するべきヒロインって意味でしょうかね。
まぁ私は体験版プレイ時に小鳥がお気に入りと化したので最初にはプレイしなかった訳だが。
小鳥はいわゆる幼馴染キャラな訳ですが、別に朝起こしに来たりもしないし、昼食を一緒に食べる事さえ拒否される事もあります。
寧ろ主人公の瑚太朗の方が小鳥に対して積極的な位なんで一般的なギャルゲとしては珍しいかもしれんね。最近はそうでもないか。
でも一定の壁に触れなきゃ仲良しこよしで、何か話せばユーモア溢れる答えを返してくれるので会話が飽きないのよね。
ただ実際は瑚太朗は小鳥に告白して一度振られているという過去があり、あくまでそれ前提の仲良し。この関係がとにかく気に入った。

このルートは予めゲームに付属している小冊子を読んだか読んでないかで印象が大きく変わると思う。ちなみに私は読んだので小鳥への興味は更に上がった訳だが。
小冊子の内容は瑚太朗が入院してから今に至るまでの話を書いたものでこれを読む読まないで瑚太朗や小鳥、また吉野の印象も変わる。
しかし中古で買った人には流石にこの小冊子は付いて来ないだろうし、やっぱり上手くゲーム内に入れられなかったものかとは思う。

このルートは視点を瑚太朗と小鳥の関係に当てている方が楽しめる。逆に色々登場人物が出て欲しい、[動]の展開をもっと見せて欲しいという人には合わないと思われる。
このルートは小鳥がどんどん追いつめられて感情が剥がれ落ちていく推移が印象的だった。逆に言えば後半はずっと欝展開なので人によってはスキップするのだろう。
また両想いが発覚するのはほぼ最期、人によっては最期まで良く分からないという位、小鳥は瑚太朗にデレない。
他のルートでは何時の間にか瑚太朗とヒロインが両想いになっているが、小鳥のガードは異様に固い。
全部クリアした今となっては、小鳥の瑚太朗への感情が非常に混沌と化していた事は分かる。そういう意味では2週目にやると印象深いルートだと思う。
ただそれでも小鳥にとっては瑚太朗が殆ど全てだったのではないかと思う。静流ルートの小鳥の行動が特にそれを印象付けている。
とどのつまりその混沌とした心情がありながらも、瑚太朗の行く先を見守る母性的な面に惹かれたのかもしれない。

小鳥に関しては書いていると次から次へと出てくるので打ち止め。

ちはやルート

咲夜ルートとか巷では言われているちはやルート。私が最初のクリアしたルートになります。
まぁ残念ながら私も咲夜の方が印象強いです。寧ろちはやはルチアルートの方が印象強かった気がする。
ただこのルート、いざ感想を書こうとすると非常に困る。王道展開というのは私にとってはあまり書く事がないのだ。
別に退屈だったという訳ではなく、寧ろ展開自体は次から次へと動く。
最初はミドウがラスボスと思ったのに西九条、静流と来たと思いきや、瑚太朗vs咲夜、会長、巨大咲夜へと展開自体はポンポン動く。
正直まだ続くのこれと思った人も居るだろう。まぁ私は気楽に見ることが出来た。

さてこのルートでは咲夜が活躍する。CGもちはやより咲夜の方が多い。
CGもちはやより咲夜の方が多い。
もしくは同じ位である。
しかし咲夜はある種主人公の兄貴分というか先駆者とでも言うか超えるべき壁であるため、咲夜の心情に関してはあまり考察すべきところがない。
要するに完璧過ぎる。非の打ちどころがない。出来れば咲夜の過去編も欲しいところだ。そうすれば感情移入度が増す。
なくとも過去に何かあったかは予想がつく内容だからないって事かもしれんが。

悪く言えばありきたりである。痛快、解放的ではあるが逆に言うと愛と勇気でどうにかなるのである。
実際メモリーにもそう書いてあるのでスタッフも自覚はしているのだろう。
最初にこのルートをプレイした時は気楽に進めていたが、
他ルートを全てクリアした今ではこんなお気楽展開で個別ルートでは一番ハッピーな結末が得られるというのは何とも言えないものがある。

そしてまるでヒロインのちはやについて語っていない事に気付く(汗)。

朱音ルート

私が個別で最期にクリアしたルート。小鳥ルートとは別方面の暗い展開が続く。
ただ先行きが一番気になっていたルートでもある。このルートの瑚太朗はちはやルートは対極と言ってもいい位、あっさり殺人を決意してしまう。
実際聖女システムにより破滅思考となってしまう朱音を守っていくにはそれが必要だったのだ(ちょっと違うけど)。
鍵による救済中、少しでも多くの人を助けようとする瑚太朗は作中で最も人間臭く、かっこよく見えた。Terraの瑚太朗はまた別の感覚。
このルートの瑚太朗は朱音と共に生きる事に心身を賭けており、覚悟が感じられるのが良い。
このルートだと劇中で一年が経過しているため、他ヒロインの動向も気になるところではあるけど。

流石にヒロインにまるで触れないのもアレなので朱音にも触れてみる。
朱音は共通ではオカ研のボスとして頼りになる、我が強いという印象が強いが、今考えれば頭でっかちでヘタレな面も多少見られる。
それが諸に出るのが朱音ルートな訳だが、朱音はその弱さ故に聖女の思考に飲まれ世界(正確には人類)破滅を進めてしまう。
無論人類の大半を滅ぼした罪を償う強さもある訳もなく瑚太朗が居なければ欝病、衰弱死辺りになっていたであろう事は想像に難くない。
ただ惜しむらくは最期まで弱いヒロインとして作品が終わってしまった事か。設定上は無理もない事だが。

朱音の心情を考察しにくい一因として聖女システムの設定がある。
要するに空の脳に破滅思考の聖女思考が入り込む(魔物化)していくという解釈でいいのかどうかはともかく、要するに脳の浸食だろう。
そういう設定があると、朱音がどういう思いだったのか感情移入がしにくいのだ。
同じ意味では瑚太朗の記憶喪失もそうなのだが、脳がごちゃごちゃ弄られる設定は感情移入がしにくい。
そのために朱音が最期まで弱いヒロインになってしまったのは惜しいところではある。
まぁ最近のヒロインは強過ぎるのでこういうのもありかもしれん。

静流ルート

とにかく印象が薄いルート。静流に関してもそうだが書く事がない。いい悪いではなく特に何も思うところがない。
でも巷の感想見る限りでは意外と評価が高い。静流が可愛いってのも理由にありそうだが。
まぁ私なりに考えて見る事にする。

静流は自分に開化した能力により、両親の自分に対する記憶を消してしまう。
超人はガーディアンに見込まれ入隊させられる世界観であるため、ガーディアンに入る。
静流は最早自分の記憶のない両親にいつかのために家を買ってあげたい。
両親が居るだけ自分はまだ幸せだと思っていた静流。
ヒロインズの不幸レベルはどうあれ、静流はヒロインズの中でもちはやと同じ位まっすぐに、前向きな考えで生きてます。
問題は静流の心情を碌に描写してない事ですかね。単にまっすぐなだけなら描写する必要もないという事でしょうか。
要するにそれではつまらんってだけの話なんですが。心情描写が薄いからラストでいきなり世界破滅の展開になっても特に思うところがないというか。
はっきり言ってしまえば可哀そうな設定を作っただけ。作っただけで活かしていない。素人がよくやる手です。

身も蓋もない事を言えば、このゲームの人間ヒロインズは誰も前に向かって進んでいない。強いて言えばこのルートだとちはやがガイアを抜けるという決断をする位でしょうか。
そういう意味では静流もやってる事は小鳥と同レベルで瑚太朗から抜けられないか、両親から抜けられないかという差しかない。
その辺りの危うい点は西九条は感づいていた台詞もありますが、結局その辺りは大して触れられず理不尽な思いだけして終わったという印象。

というかそう、静流は何で瑚太朗に懐いていたのか。瑚太朗と静流の最期の別れ、再開をクライマックスとするならその辺りが一番重要なのではないかと思う。
静流はプレイヤーが静流に会う前から好意を持っている。都合が良くて感情移入に困る設定だ。
最初から好意を持っている意味では小鳥もそうだが小鳥はTerraで補足されたのに対し、静流はその辺りが皆無である。後から補足するのもあれだが。
瑚太朗に関してはヒロインが不幸だから支えてあげたいってのが基本だ。まぁ多数のヒロインを攻略しないといけないギャルゲだからその辺は難しいのかもしれないけど。

ルチアルート

問題児ルート。でも実はヒロインへの感情移入が分かりやすいルートではある。
個人的には後半はだるかったが。ルチアは不幸だよ〜皆で助けよう〜デレると超可愛いよ〜辺りがあまりに露骨過ぎた。まぁ好きな人は好きなんだろう。
まぁアサヒハルカ関連では突っ込みどころが満載(ブログ内で散々叩いたからもういい)だが、ヒロインの心情は一番分かりやすいのではなかろうか。
3歳時に毒の体⇒千年後の世界のために生きてきた⇒でもそのプロジェクトは中止⇒今の世界に生きられない私の存在理由は何?⇒といった具合。
しかしルチアの場合は曲がりなりにも自分の意思で更なる毒の体になる事を決意したのである。
別に朱音に情状酌量の余地があるとかそういう話ではなく、あっちの場合聖女システムのお陰で操られたという言い訳が通ってしまうのである。
その設定は設定で面倒なのだが、ルチアの場合はブレンダの件に同意したというのは自分で選択した事に他ならない。
ブレンダに同意しなくともルチアは爆弾にされていたという事実はルチアがその事を認識していない以上、意味のない事実に他ならない。
なのに可哀そうなヒロインを主人公が助けるというだけの展開になってしまっている辺りがまぁ自分が燃えきれない理由の一つ。

後は瑚太朗が何故かニブチンになっている件。
他ルートの瑚太朗はどっちかと言えば自分からあっさり告白する方なのにこのルートだけ展開を長引かせるために劣化してる風に見えた。
ライターの望む展開のためにキャラの改変を行うというのはキャラへの感情移入を迷走させる行いである。
幾ら世界観を前面に押し出してるとは言え、キャラゲーである点は否定できない。そのキャラを蔑ろにすれば感情移入出来る訳もない。
加えてちはやとルチアを同族嫌悪的な関係にしたい面が見られるが、流石に自分を一番不幸に思っているはないだろう。
他ルートのちはやにそういった面は欠片もない。寧ろ脳天気のお馬鹿キャラで通って来たのに突然そんな事を言われてもキャラ改変としか思えない。
まぁルチアに対して不幸に酔ってるだけという台詞は第三者から見れば誰でも言いたくなる台詞なので爽快ではあったが。

ルチアが不幸に酔ってしまう事自体に違和感はないが最終的な着地点が分かり切って居たのでつまらん。要するに楽しめなかった理由はその1点に尽きる。
後は長すぎる。無駄に長い割にやってる事は同じ問答の繰り返し。小鳥ルート位の長さで丁度良かった。

Moon&Terra

疲れてきた。なのに一番考察が難しいMoonとTerraルートである。
まぁアウロラとかその辺の事に触れると難しいのでオールカットの方向で。
ライター曰くヒロイン救済ルートである。もしくは瑚太朗ルート。私個人も篝ルートとは思っていない。
Moonは言わば幻想世界の出来事である。TerraはMoonを通して発生した地球での出来事である。個別も月における出来事であり、ループ世界ではない。
実際最期にヒロインズが姉妹みたいに仲好くしてる姿が見られればもうそれでOKなのである。
そのためにヒロインズにまともに出番があってはならない。
皆で力を合わせて戦うというのは見てる側としては面白いだろうが、戦いのために不幸を負わなくてはならない。
戦いなんて物は平和な日本人には出来る物ではなく、ある程度殺伐とした過去がなければ出来るものでもない。
つまりTerra編でヒロインズが活躍しないのは必然と言えば必然と言えよう。
ただ小鳥に関しては両親を失い、魔物化し、惚れていた瑚太朗に拒絶されたという経緯がある。
正直ここまでやってしまえば既にまともな倫理は失うと思うものだがどうであろうか。私はちゃんと確認して居ないが超人を何人か魔物で殺した描写もあるらしい。
ただ小鳥の場合、孤独から解放されただけで十分な幸せと言えば言えるとも思える。個別ルートで徹底して味方が居ないからこそ思える事である。

さてここで問題となるのが篝の存在である。
彼女をヒロインとして見るかキーキャラとして見るかでプレイヤーの感情移入度は変わると思う。
少なくとも瑚太朗は篝に惹かれている。Moonの残滓か篝火の影響か孤独をこじらせた結果か理由は色々と考えられるが。
よってヒロインであると見なす事は出来るが、そうなると他ヒロインはやっぱり踏み台ではないかという考え方が出てくる。
この辺りは難しいところだが、地球篝は所詮ダミーヒロインであり瑚太朗に殺されているのだ。その結果ヒロインズの幸せがあると思えば踏み台は地球篝とも言えるかもしれない。
そして一人勝ち残ったのは月篝である。結局は同じ事なのか微妙なところだが。

とにもかくにも瑚太朗である。正直個人的にも篝は二の次である。
瑚太朗はこのルートにおいて味方は居ない。篝に「良い記憶」を見せるためにはそうする他なかった。
それは孤独をこじらせた結果とも言えるが、結局のところ瑚太朗は自分を孤独だと、周りとは合わないと少し思い過ぎただけなのだ、と思う。
自分は周りとは合わないという考えを持つ人間は結構多いと思う。私個人もそうである。というかオタクなんてそんな人種ばかりだと思う。
にもかかわらず絆を求めたがる。オタクはオタクでオタク同士の共感を望んでいる節がある。自分さえ良ければとか言う奴に限って特にそうだ。
ただ瑚太朗は人と上手く合わせられなかった。もしくはそれまで機会がなかった。本当はちょっとした事で友好は出来る事に気付く前に人外の篝を助ける事を決意してしまった。
決意してしまった以上、後は突っ走るしかない。それこそが彼の不幸と言える。そうでなかったのが個別ルートと言えるかもしれない(朱音ルートは若干似てる気もする)。
だがそんな瑚太朗を馬鹿にする事など私には出来ない。人間誰しもそうなのだ。都合良く動いてはくれないのだ。
ただその失敗が致命的になってしまった。結果として瑚太朗自身は大したものを得られなかった。それでも瑚太朗自身は自分の恋を満足した。
かつての瑚太朗が望んだ絆はオカ研という形で蘇った。代価とは言うが結局のところ結果に過ぎない。
でも小鳥と朱音に関しては瑚太朗の行動の結果だし、西九条がヒロインズを養った事も瑚太朗との関係がなければなかった事。必然の結果とも言える。