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穢翼のユースティア プレイ中感想

もう全体のプレイ感想書くには時間が経ち過ぎてしまったので、今回はプレイ中の感想を載せときます。
下手に気取った感想書くよりかは、その場の感想の方が的確かもしれんし。
この先オールクリアした事前提のネタバレ多数!!









2012年6月7日(木)

次の業務の準備が忙しかったのであまり進んではいませんが、ちまちまプレイしてます。中国行くまでには終わらせて置きたいのだが時間的に厳しいかもしれん。
とりあえずフィオネルートクリア。と言ってもルート自体はあっさり終わるんですが。寧ろルート分岐前のフィオネとの関わりこそがメイン。ルートに入ればすぐ終了で入らなければ次の話へという事でいいんでしょう。となるとメインルート意外のルートはあくまでオマケって事ではあるんですが。
フィオネ自身は所謂型物タイプですが、周りの価値観が分かっていないとかいう訳でもなく、父や兄の意思を継いで正しい事にこだわっているキャラといったところでしょうか。何らかの理由で暴走してる兄を殺すのがカイムかフィオネかでルート分岐します。結局カイムが殺してしまうとフィオネルートに突入、なぁなぁな感じで結ばれ2回のエロシーンを経てあっさり結婚。自分はエロシーンは余程好きなキャラか、重要なイベントがないと見ないんでルート入ってから20分ちょいで終わった気がする。フィオネが殺すと次の話へ。この場合、フィオネを立ち上がらせるためにカイムが暴言を吐く事でフィオネを奮い立たせます。まぁフラグをへし折るとも言うけど私はこっちのフィオネの方が好きですかね。そういう意味ではルート自体はどうでもよかったかな。
話自体は羽つきを治癒する治癒院の羽つきは皆殺され、何らかの研究がされているという事が明かされただけなんで実質何も明かされてないのと同じですね。誰も戻って来ない時点で分かりきってる事です。話自体はまだまだこれからといったところでしょうか。世界観の雰囲気自体は好きなんで今後に期待。

2012年6月8日(金)

エリス編を終了。カイムとエリスの他にもジークとベルナド等、牢獄内での人間関係に決着をつけた感じの話。なんで本筋自体はこれからといったところでしょうか。しかし今回の話で分かる事はカイムは自分の事に対してはヘタレという事。まぁ今回に限った話じゃないけど。いや好きですけどねこの手のヘタレは。話のレベルは違うけど私もヘタレだしね。ここでは偉そうな事言ってるけどいざって時は結局縮こまるヘタレ。単にかっこいい男が嫌いって訳でもないけど、完璧な人間は物語としては三流、アニメとか少年漫画では自分にはない爽快さを見て自分の情けなさを慰める、もしくは誤魔化すための存在じゃないかな、と思う。
さてカイムとエリスとの関係はなかなか面白い。カイムとエリスが同居するようになってから、日に日にエリスの様子はおかしくなる。カイムがエリスを身請けした理由はかつて殺し屋としてエリスの両親を殺し、リリウムにやって来たエリスに罪悪感を覚えていたから。少なくともカイムはそう思っていた。でも実際はかつてカイムの兄が「俺の代わりに立派な人間に育ってくれ」という言葉に報いて、地獄の境遇であるエリスが立派な人間になればそれを果たす事になるという、自分でも分かってなかった感情から来たもの。
そしてエリスの方も一筋縄ではいかず、過程はどうあれ彼女は誰かに命令される世界だけが自分の世界であり、それ故にカイムに身請けされた時も単に主が変わっただけで、別にカイムが好きでもなんでもなかった。だからカイムに突き放された時はどうすれば分からなかったが、それなりに人間らしい事もしてきたのに、またカイムが同居し、自由に生きろという。その理解出来ない矛盾への苛立ちが彼女を壊したのか。
お互いの価値観が分からない同士の人間関係。別にカイムとエリスが出会ったのも運命でもなんでもなく、たまたまそうだっただけの事。この関係、上手い具合に縁という呪いが絡んでて途中から話に熱中していました。エロゲもギャルゲも女の子との恋愛を育むゲームなのに全然ギャルゲじゃないってゲームは増えたって話は良く聞くけどちゃんと関係を書いてるゲームは結構あると思うのよね。というか単にいちゃラブする事だけが恋愛過程とでも思ってる人が多いんだろうか。恋愛関係は所詮人間関係の過程から来るもの。その人間関係をちゃんと書かなきゃキャラに感情移入なんか出来ないと思うんだけどね。まぁ肝心のルート自体は相変わらずあっさりしたものではあったんだけどね。
結局人間は自分が思っているより強くないといった事を認識する話だったかな。先代、ジーク、ベルナド等も非常になれず、劣等感から抜け出せずと。まぁジークとベルナドの関係の方は、ベルナドがくだらん男だったという結論でもいいんですけどね。そっちの方はあまり興味がなかったってのもあるけど。
しかしカイムとエリスの関係自体は好きなんだけど終わり方はやはりあっさりし過ぎというか綺麗過ぎるというか。過程は面白いゆえにもったいない。人間関係のもつれ合い、特に誰しも価値観は異なる、という当たり前の話。割とこれをちゃんと認識してる人ってあんまり居ないと思うのよね。特に常識がどうのこうの言う人はそういう傾向にあると思う。別に全ての人間を受け入れる必要はないし、納得する必要はないと思うけど。俺だって昔は天皇が絶対だったなんて価値観は分からないし、理解したくもない。難しいものよ。

2012年6月9日(土)

イレーヌ編途中。土日は面倒な奴が家に帰ってくる事が通例なのでこの手のゲームはなかなか進まない。しかし平日は平日で今後はなかなか進まない可能性が高いのでその前に終わらせたいなぁ。
聖女イレーヌは単に信仰第一のある意味堅苦しい人間かと思っていたが、結構自分と周りの立場を理解し、カイムにも痛いところを突いてきたりと、私的には割と好感触。ただそれが分かっていながらも聖女が信仰を偽り、誰が信じるのかと愚直に自らが信じた天使の夢を信じる。話自体は周りから見れば荒唐無稽ですが、その考えにはある程度理解できます。共感する人間はこの物語の人間には少ないとは思いますが。
しかしカイムが牢獄にしがみついているとは今までも匂わせていた事。在る意味不蝕金鎖のトップ辺りは皆そういう面もあるかもしれません。下層の一般的な人間よりは贅沢という話もありましたし。そういう考えがあるから牢獄がなくならないという点はあるのかも。聖女から見れば不幸自慢にも見えたのかもしれません。
2012年6月12日(火)

イレーヌ編終了+リシア編入り始め位?段々話自体は面白くなってきた気がしますが、結局のところまだ何も明かされていないと言えば明かされていない気も。
聖女の役割は崩落が起きた時の怒りの矛先のための生贄であり、聖女自身は都市を浮かしてはいない。まぁこの辺も大体予想通りと言えば予想通り。元はただの孤児らしい描写が最初の方に出てきた時点で、いきなりそんなマジックパワーを得られるとも思えんし。しかしコレットの夢の話は謎ですが。
ティアが謎のパワーを発揮し、羽化病のラヴィを治し、傷も治した事から聖女(というか面倒なんで本名のコレットで)は牢獄からティアの力を見せる事に。しかしそのタイミングで牢獄が崩落。当然怒りは聖女に向かう。そしてまさかのメルトがお亡くなりに。まさかこうもあっさり亡くなられる事になるとは。ただそれがきっかけでカイムは都市の謎を探っていく話になる訳ですが。
コレットとラヴィの関係はまぁラヴィが姉役ってのは意外と言えば意外。イレーヌ編の冒頭から普段のコレットとラヴィの様子を見てるとコレットの方が姉役だったと思いますから、上手い引っかけかと。ラヴィはコレットを逃がすためカイムに依頼。代わりに自分が処刑されようとします。結局は不触金鎖に協力してもらい、二人共助かりますが。ちなみにルートは相変わらずでした。ラヴィリアの方もあるとは思いませんでしたが。まぁCGにはラヴィリアの名前も入ってるんですけどね。
さて本筋の物語の方はルキウスと共に黒幕らしい執政公を探る事に。羽化病の研究、都市の秘密、黒い麻薬と怪しい部分は今のところ執政公が黒幕らしい事を匂わしているが果たして。

2012年6月14日(木)

リシア編終了。終わったのは昨日なんでもうボチボチ忘れてるかな。やっぱり感想はゲーム後すぐ書かないとただの括弧つけた文になっちゃうからその日のうちに書きたいなぁ。
甘えんぼの少女が王様へとなる過程が割と中心。無論都市の謎にも迫ったり、ルキウスがカイムの兄アイムだったことが判明したりする。まぁ予想の範疇ではあるけど死んだあいつが実は生きてたってパターンをやるならもう少しマシな助かり方にした方がいいと思う。どっかに引っかかって助かったで通ってしまうと実はメルトもどっかに引っかかって助かったとか言い訳が通りそうで怖い。
カイムが前のルートで学習した事をちゃんと認識して成長してる点は好感触。それを認識して尚、リシアに意見を述べる。あくまでルキウスの武装蜂起に加わってもらう事が目的とはいえ、あくまでリシア自身の意思で動く事を促す。誰しも一度は全てを疑う。仲間を信じてうんたらってのは王様のやる事じゃないしね。そもそもこの作品でそんな王様像語られたら幻滅してるところだ。
さて黒幕らしいギルバルトもこの章でサヨナラ。カイムと似たような経歴がある事から強敵として残りそうだったガウもこの章でサヨナラ。敵らしい敵はいなくなり、残るはティアの秘密、天使の秘密と言ったところでしょうか。都市を浮かしてるのは天使。正直プレイヤーからすれば聖女でも天使でもどっちでもいいんだが。謎の解明自体はしょぼいけどリシアが成長していく描写は良かったのではないでしょうか。ちょっといきなり成長し過ぎって感じがなくもないけど、元々頭は良い感触ではあったし、こんなもんかなとも思う。知識と頭の回転はまた別物だし。

2012年6月15日(金)

ティア編途中。流石に終盤も終盤。話がいろいろ混沌と化してきました。
都市を落とすのを防ぐため、研究にその身を投資続けるティア。しかしティアが研究を続けると実はティアの記憶に障害が出ることが判明。ティアはそれでも都市を守るため、カイムを守るためと頑張る。だがこの状況だとカイムに出来ることは最早なく、ティアの研究を止めさせることも出来ない。ティアが研究を放棄すれば都市が落ちる。止められる訳がないと。
天使の正体がコレットに知られた事を切っ掛けになんと牢獄民対王国軍の戦いが始まってしまう。プレイヤーから見れば牢獄民の戦いは実に滑稽に映ってしまうのは仕方ないが牢獄の惨状を考えれば全体の利益のため、上層側が牢獄民を見捨てるとジークが考えても仕方ないこと。牢獄民の勢いは続き、コレットが救世主を演出したため、次から次へと増える反乱軍。リシアは民の願いなら共に都市ごと落ちるのも致し方ないと考え、無条件降伏を出そうとするが、ルキウスに反逆される。そして反乱軍が集まっていた地域に崩落を起こす。カイムは無論激怒するが何を優先するかも決められないカイムがルキウスを咎め立てる事は出来なかった。
牢獄民を優先したジーク、天使を助ける事を決意したコレット、コレットを見捨てられてないラヴィリア、迷いながらも王国側で戦うフィオネ、民同士を傷つけさせまいとするリシア、自由気ままに生きるエリス、都市やカイムを助けるティア、より多くの人間が助かるため少数を切り捨てるルキウス。だがそんな中、カイムは妥当性のある方につくだけで状況が混沌とした中、どれを選ぶ事もできない。致し方ない事ではあるが、果たしてカイムは何らかの道を選ぶ事が出来るのか。

2012年6月16日(土)

ゲームクリア。おまけはまだ途中です。総評はまた明日にでも。(ていうか明日位までに書かないと多分書けないで終わりそうなのが嫌)
さて周りの感想見ると最終章は賛否両論みたいですが、話を聞く限り、?ハッピーエンドじゃない?カイムが急にヘタれ出したとかいうのが大きな理由らしいですが。ハッピーエンドじゃなくて嫌だってのは単に本人の趣味で評価には繋げないで欲しいものだが。オーガスト作品は初ですが、別に私はメーカー買いしてる訳じゃないんでこのメーカーはこうでなくてはならないとかそういう主張はないです。このメーカーだとハッピーエンドじゃないといけないなんてのは単なるプレイヤーの思い込みとか思えません。Keyだと感動しないといけないとかいう制約を勝手に作ってるのと似たようなもんです。
さて後はカイムがヘタレとか言う人が結構居ますが、私に言わせればカイムだからああなったんでしょう。作中でも言われていた事ですがカイムは牢獄で生きていくため、常に妥当な選択をしてきた。時に感情を取る事もあったものの、基本はそうです。だからエリス編の時とか理屈がぶっ飛んでいると、訳が分からなくなる。これがよく居る学園系の主人公なら、寧ろヒロインを優先します。普通の高校生なら常に妥当な方向に生きていく必要なんてないのだから。カイムだからこそ最後に都市全部とティアを秤にかけて都市全体を選ぶべきと思い続けてしまった。実に人間らしい行動だと思います。
ただまぁ所詮この手のゲームをプレイするのは二次元の主人公に成り替わって女の子と楽しい恋愛をしていたい人種です。だからその主人公がずっとかっこよかったのに最終章でヘタレるのは気分が悪いのでしょう。上手く行かないのは三次元だけでいいのに、何で二次元でまでヘタレるんだよって感じじゃないかと。私の中ではプレイ中、カイムは別にかっこいいとは思いません。人間らしく悩んで、挫折して、戸惑って、時に決断して実に主人公として成立してるキャラだと思います。良く見栄えの良い、行動も気持ちがいいかっこいいキャラが出てくると、こいつが本当の主人公だとという人は沢山出てきますが、そういうキャラを本当に主人公にしてしまうと、一部で嫌われている大帝国の東郷毅みたいになるんじゃないでしょうかね。