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D.C.3 プレイ感想

ギャルゲ界隈で曲芸商法で有名なD.Cの最新作です。(2013年1月15日時点)
て言ってもそろそろ18禁版とかゲーム機版とか出るとか聞きましたが。
とはいえ今回は新ヒロイン攻略とか出しにくい感じではありますね、理由は後述。
最も簡単なEND位なら出せない事はないでしょうが。
実際に私がプレイした頃には1.3Verとかが出ていたためそちらをダウンロードする事で軽いENDが幾らか入っていました。
総評としてはD.C.シリーズとして好きな人は買い、そうでない人なら様子見ってところでしょうかね。
またD.C.2の芳乃さくらの行方が気になる人も買ってもいいんじゃないでしょうか。
とはいえヒロインルートではさくら自身の出番は少ないため、それだけではプレイし続けるのはきついとは思いますが。
ちなみに今放送中のアニメでは既に原作から致命的に離れているためあまり期待しない方がいいんじゃないかというのが個人的意見です。
個人的には今回はお気に入りヒロイン率が高かったため、プレイ自体は特に苦痛ではなかったですね。
D.C.は話の本筋はきっちりしてる感があります。と言ってもD.C.1の頃とD.C.2、D.C.3では方向性が変わっている感はありますが。
D.C.2は感動系統に、D.C.3は結構伏線回収の面も強いので少しばかりD.C.1に近い気がしないでもない。

さて元々初音島の話として宣伝してたらしいD.C.3ですが、実際は主人公とヒロイン勢の前世(立夏さん談)、魔法学校、風見鶏編が中心です。
どちらにしてもキャラの性格が大幅に変わる訳ではないため、舞台がどちらでも問題はないと私は思っていますが、
シャルルに関しては主人公との関係が大分変わるため初音島編のシャルルを気に行った人にとっては失望感があるかもしれません。
今回はシナリオ別にキャラも含めた感想を書いていきたいと思います。順番は実際にプレイしたシナリオ順で。

この先ネタバレ注意!









姫乃ルート

D.C恒例の妹キャラです。
D.C.1の音夢やD.C.2の由夢同様、ちょっと素直になれずとも兄にべったりな妹って感じですね。
例によって義妹のため、当然ルート的には問題ありません。
が、過去の妹キャラが料理が壊滅的だったのに対し、姫乃は料理が得意です。
料理が壊滅的な設定はシャルルに飛びました。マンネリの防止でしょうか。
私は妹キャラは大して好きでもないんだけどまぁ普通に可愛い感じですね。

さて肝心のシナリオですが、主人公の清隆は元々姫乃のためにロンドンの魔法学校、風見鶏に入学してる事が序盤から示唆されています。
葛木家に代々伝わる鬼をどうにかするためにというのが元々の目的で、
魔法学校にそのヒントがないかどうかを探るために清隆は風見鶏に入学したのでした。
ある意味シリーズ恒例というか清隆は妹想いであり、他ルートでも姫乃はそこそこ出てきます。

さて私が最初にプレイしたルートですが、このゲームのルートはどれも主人公の清隆が中心になってヒロインの問題を解決するような感じなんですが、
このルートだけは今まで兄に頼りっきりだった姫乃が夢に囚われた清隆を救うため、彼女が得意とする魔法で清隆を夢から救います。
清隆は姫乃を救うための手段を探すためいろんな人の夢を覗き(これ自体は清隆の得意魔法)無理をしていたのですが、
誰かの夢に囚われ?夢から脱出する事が出来ず初音島編の夢を見続ける事になります。
そこはある意味葛木家のお役目からも解放された世界でしたが、姫乃の手により現実の世界へと帰ってきます。
展開としては良かったと思いますが、肝心の鬼については最後まで解決の素振りがなかったのが気になるところではあります。

シャルルルート

音姫に続くような姉キャラ・・・と思いきや風見鶏編ではそうでもなかったり。
風見鶏の生徒会長で穏やかなビッグカップのお姉さんキャラです。
でも意外とやり手だったりと侮れないところもあります、そして恒例の壊滅料理設定でもあります。

彼女はサンタクロースの家計で、その家業を受け継ぎたいと思っているのですが、
彼女は過去病気の弟エトの願いを叶えようとした時にエトが死んでしまい、そのトラウマから魔法を使う事が出来なくなってしまいました。
だがそれはエトが弟想いのシャルルを自分から解放するためにやった事で、エトの魂はトナカイのヌイグルミとしてシャルルを見守っているのでした。
それを気付かせるために清隆はシャルルとエトを引き合わせますが、いいところはエトに取られてしまった感はありますね。話としては悪くはないですが。

アイシアの関係者と思ってプレイしてましたが、特にその関係性や本筋についての話はなかったため、個人的には残念なところです。
過去シリーズで、うたまるやはりまお等マスコットキャラは居ましたが、
そのマスコットキャラがルートの重要キャラとなっていたところは過去シリーズをプレイしてる人程気付かないところかなって感じです。
まぁ話の本筋からしてそういう面はあるんですけどね。

リッカルート

金髪、ブルーアイズといい、見るからにさくらの関係者らしいキャラです。
人懐っこい性格といい、頭の回転力といい、行動力といい現実的に考えれば欠点の見当たらないキャラです。
でも初音島編ではカテゴリー5の魔法使い、清隆と前世から運命の赤い糸で繋がれている等の話を現実に持ち出している痛い人として認識されています。
まぁ風見鶏編では全て真実なんですけどね。シリーズ通しても最強格・・・というか最強と言っても過言ではない位のポテンシャルの持ち主です。
作中ではっきりとは明言してませんでしたが、かったるいを連呼したりエピローグの話からさくらのばあちゃんと同一人物である事は疑いなさそうです。

今作ヒロインで一番のお気に入りキャラです。(さくらは別枠です)
本人のルート以外ではいろいろと頼りになる人、場合によっては強敵とピックアップされており、そのポテンシャルを遺憾なく発揮しています。
ただ本人のルートではかつて守れなかった友人との約束に囚われてる面が強調され、弱い面も見えて来ます。
また年齢が150歳位であり、D.C.2のさくらの倍以上と作中最年長という。魔法使いでは珍しくもない事らしいですが。
本人のルートでは清隆と結ばれた後、不老の魔法を解き清隆と同じ時間を過ごし将来芳乃姓になる事を示唆したりもしています。
シリーズ全体の魔法の桜の原型の研究をしており、彼女が研究した桜が後々の災厄となる魔法の桜となっていくのでしょう。
またD.C.2の最後にさくらを見つけたのも彼女です。

とまぁD.Cシリーズ全体を通して見れば重要キャラなんですが、彼女のシナリオ自体は本筋とは絡んでなかったり。
彼女のルートをやれば話が核心に進むだろうと思っていたのですがこれは意外な結果でした。
彼女が清隆に惚れた理由の「貴方の和菓子が美味し過ぎた」って辺りの件が好きです。
リッカは清隆の布団に潜り込んだりとD.C.2のさくらみたいな事を結構平気でやってる反面、
真正面から好きと言われるとしどろもどろになったりするのがいいですね。
最もその後は正面から好きと公言したりしますが、やっぱり私はストレートな愛情が好きなのかもしれません。

サラルート

ツインテクール猫耳系系天才美少女・・・だっけ。
前作とのキャラとの関係ないし、今作でも本筋には絡まないのでいい子ではあるけどあまり興味はない事もあり書く事があんまり。
彼女は落ち目の貴族クリサリス家の久々の魔力持ちで家柄の復興のため、一族の悲願を託されている少女です。
ただ魔力持ちと言ってもクラスで最下位というレベルで努力でそれを補ってる努力家でもあります。
あまり社交的なタイプではなく、弄られ系キャラな気がします。まぁ初音島編だと弄られてるのは立夏ですが。

本筋には全く関係ないですが、このルートだと清隆が男を見せます。
サラの魔力ではどれだけ努力してもクリサリス家が目指すようなかつての栄光は取り戻せない。
そのためクリサリス家に乗り込みサラと結婚して自分がクリサリス家の栄光を取り戻そうという形にするため、
クリサリス家の出した試練へと臨む清隆は普通に男です。このルートが一番清隆が主人公力を発揮するルートかもしれませんね。

葵ルート

上記4人のルートをクリアすると解放されます。
正確には葵ルートではなくZeroルートという名称らしいですが、実質葵ルートです。
このZeroルートとは別に1.3Verでは葵ルートがあるんですが、私はこちらを先にクリアしてました。
でもこの葵ルートでは清隆は葵に振られたような終わりを迎え、エンディングになります。
所謂後輩ポジションであり、明るく元気な美春系の妹系キャラですが割と毒舌で積極的な娘です。
過去キャラとの関連性もなさそうなんでサラ同様、本筋とは関係ないキャラだと思っていたら・・・






ぶっちゃけて言ってしまえばD.C.3の元凶です。
D.C.2の物語の元凶がさくらなら、D.C.3の物語の元凶が葵と言える位の元凶です。
正確にはD.C.3というよりZeroと言う方が正しい気がしますが。
作中舞台の魔法学校はロンドンの地下にあり、ロンドンには年中晴れない霧が存在しており、
各ルートではこの霧の話に触れはしても結局それが何のかは全く分からないままルートが終わります。
霧の正体は彼女が禁呪と呼ばれるものを使用し、世界をループさせる度に増えたもので、後ろ向きの願いを集めたものみたいな感じです。
故にこの霧の影響で魔法使いの精神がおかしくなり犯罪行為等に及ぶ事になるため、非常に危険極まりない存在です。
更にループすればする程この霧は濃くなるという特性があり、各ルートの経過でどんどん犯罪の規模が大きくなっている様子が作中でも見られます。
そしてそんな禁呪を使用した理由は、彼女の能力である未来視で見える近い未来の自分の死を遠ざけるためという実に人間的な理由でした。
故に彼女は最早続けられないと思いながらも、この禁呪を解除する事を恐怖するのですが、
清隆と一緒に生きる事で精一杯幸せになる事で恐怖を和らげて生きていく事を決意するようになります。
だが既に霧が成長し過ぎてしまい解除する事が出来なくなってしまいまたループしてしまうところでこのルートは終了し、最終シナリオへと移行します。

DaCapoルート

ループ世界から抜け出すための最終シナリオです。
葵が清隆に、清隆が生徒会の面々へと話を通し、全員一致団結でループ世界から抜け出すための王道展開になります。
流石に最終ルートだけあって全キャラが活躍するため中だるみ感は皆無です。
寧ろDaCapoという名を冠して居ながら今までこの手のループ展開がなかった方が不思議な気がしますが。
このルートでは今まで放置気味だったさくらについてようやく語られます。
彼女は葵が使用した禁呪、永遠に訪れない五月祭の一要因、ループ世界外の人間として呼ばれた存在でした。
故にこのループ世界から脱出すれば彼女の存在もこの世界には居なかった事になり元の世界へと帰る事になります。
しかし何故それがさくらでなければならなかったのか。
さくらはその理由を葵と自分が同じであり、だからこそ大事な事を伝えるためと考えました。
最も公式的には別の理由があるのかもしれませんが。
確かにさくらと葵は同じかもしれません。
状況はどうあれ利己的な理由で魔法の力を暴走させた点、普段は笑顔なのに心の奥では笑っていなかったりと共通点は多いです。
個人的にはもう少しさくらと葵の絡みも欲しかった気もしますね。
シーンとしては後はさくら、リッカ、清隆と三人揃って手を結ぶところが好きです。此処はD.C.1からプレイした人程感慨深いですね。
あとD.C.2のシーン、キャラも少し出てきたりします。

最終的に禁呪の解除は成功するものの、そのためにもう一度最後にループする必要があり、今の自分達は消えてしまう事になります。
さくらが居る事自体が本来あり得ない事だからです。
しかしリッカは桜に願い、何時か自分達が転生した時にこの記憶を思い出すように魔法をかけました。
その時送ったメールが「約束の桜の木の下でお花見をする」という内容でした。
そして初音島へと舞台が移り、清隆、ヒロインズ、さくらでお花見をして物語は終了します。

全体的に短い印象はあったものの、各ルートは各ルートで本筋とは別に話を展開し、
本筋は本筋でD.C.2の伏線を回収しつつ王道展開となんだかんだで正当なシナリオだったのではないでしょうか。
ただ葛木家の鬼、葵の死の未来、さくらと義之達との再開シーン等、本筋ではないにしても放置した話も多かった印象もあります。
その辺りを今後のバージョンアップ版で補完するという手はあまり好きでないのでゲーム自体を買う事はもうないとは思いますが、
全体としては十分楽しめました、そんなありきたりな総評で占めたいと思います。

勢いで一気に書いたのでおかしな文面、誤字が結構あるかも。
ゆっくり書いて気取った感想になるのが嫌なのよ・・・。